あらゆる道を走破する究極の『Gクラス』特別仕様車
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あらゆる道を走破する究極の『Gクラス』特別仕様車

『Gクラス』の源流を辿れば、1979年にNATOに正式採用された軍用車にたどり着く。以来、37年に渡り、スタイリングや基本コンポーネントに大幅な変化がないまま歴史を重ねている。一方でその中身は、最新の機構やパワートレインを搭載して進化を続けてきた。時代に流されない質実剛健なスタイリングと常にその時代で最高のオフローダーであり続けようとする姿勢が、まったく衰えない支持の一因なのだろう。そんな『Gクラス』の長い歴史の中で、メルセデス・ベンツをして「究極」と言わしめた特別仕様車が『G 550 4×42(フォー・バイ・フォー スクエアード)』(2は肩付き)。37年に及ぶ歴史で培った技術を惜しみなくつぎ込んだ1台だ。

最低地上高460mmアップで深さ1mの河も走破

ベースは量産型である『G550』。しかし、雰囲気が異なるのは一目瞭然だ。その理由は、最低地上高にある。防弾仕様車の技術をベースにした「ポータルアクスル」という技術の採用と22インチのワイドタイヤの装着により、ベースである『G550』の最低地上高235mmに対して、『G550 4×42』のそれは460mmと極めて高くなっているのだ。これにより、1mの深さの河も渡れることができるという。

また、ステンレス製アンダーガードや、カーボンファイバー製のオーバーフェンダー、LED付きフロントルーフスポイラーなどが組み合わされ、究極のオフローダーを演出するエクステリアとなった。

あらゆる凸凹を吸収して快適にクルージング

足回りの特徴は、各車輪に平行して装着された2本のスプリングとダンパーストラットで構成される新開発の「ラリー強化仕様ツインサスペンション」。ダンパーのうち1本は、通常のダンパーと同じく減衰特性が固定されているが、もう1本は電子制御可変ダンパーを採用することで、走行状況に応じて減衰特性全体を変更。スポーティな運動特性と落ち着きある快適性を高次元で両立した。

足回りのモードは、「スポーツ」と「コンフォート」を選ぶことができ、スポーツモードでは速度を保ったままのダイナミックなコーナーリングが可能。また、コンフォートモードでは路面のあらゆる凹凸を滑らかに吸収し、快適なクルージングを愉しむことができる。

ちなみに、路面のあらゆる凹凸を滑らかに吸収するということは、接地性が向上するということ。起伏の激しいオフロードでも、トラクションを得ることができる。

心臓部には『AMG GT』と同型エンジンを搭載

「究極」なのは足回りだけではない。心臓部には『メルセデスAMG GT』や『メルセデスAMG C63』に搭載されているAMG 4.0L・V8直噴ツインターボエンジンをベースに新開発されたM176型エンジンを搭載。最高出力422PS/310kW、最大トルク610Nmを発揮する。

また、2基のターボチャージャーをV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトを採用し、エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸気経路を最適化。優れたレスポンスを実現しているので、オフローダーとは思えない走りを愉しむことができるだろう。
最低地上高の高さやラリー由来の足回りの導入により、砂地、岩場、水溜まりといった悪路の走破性が大幅に向上。その一方で、ボディは通常モデルとほぼ変わらないので、街中での快適なクルージングも犠牲にしておらず、結果として「あらゆる道」を走破できるモデルとなった『G 550 4×42』。オフローダーの頂きである『Gクラス』のなかでも、さらに「究極」を謳うこの車は、こだわりを知る大人にこそ相応しい本物の1台だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi