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ガード下ワンダーランドへ! 玉菊~有楽町の歴史を物語る、インドマグロが名物の店で飲んでみる。~

ゴトンゴトンと電車が走る音をBGMに、やや大きめの声で喋りながら飲むガード下。古さが残る高架の下に小さな店がひしめきあっているさまは、どこか懐かしくオヤジの肌にしっくり馴染む。特に有楽町や神田界隈は、高層ビルが建ち並ぶ大都心でありながら、ガード下には昭和の面影が残っていて何ともノスタルジック。

狭い店が多いので、ひとり酒を楽しむもよし、初めて会った隣席の人と話してみたりするのもよしだ。一部は耐震工事が行われ寂しい雰囲気にもなっているが、うまい食べ物と酒がそろうガード下はまだまだ魅力的な飲み屋街。この風情が味わえるのもいよいよ残りわずかとの情報もアリ。

玉菊

有楽町駅から東京国際フォーラムへ向かうと、思わず足を止めたくなる暖簾を目にするだろう。「インドマグロの店」である。格子状の扉から中を覗けば、赤レンガアーチを縦半分に割ったうなぎの寝床のような店内は、連日、満員御礼だ。

インドマグロの店こと『玉菊』は、昭和28年創業。当時は、現在の裏口側の1/3のスペースが居酒屋で、残りの2/3が雀荘という造りだった。居酒屋では、毎朝築地に通って仕入れた魚などを提供していたという。

「インドマグロの店と名乗ったのは、東京国際フォーラムができた1997年。時代の流れで麻雀をやる人も少なくなって、雀荘をどうしようか、って思っていた。そんな時にずっと通っている筑地の仲卸の専務とインドマグロ話で盛り上がってしまい、建物を全部居酒屋にして、インドマグロの店と名乗ったんですね」と店主の清宮宏造さんは答える。

 

今では、お店の看板となったインドマグロ。口の中でサッと溶ける脂と赤身のバランスが見事な中トロ刺( 950円)がこの店では欠かせない。常連客の注文ですぐに売り切れとなってしまう、まぐろカマ焼き(770円)も脂の乗った身がたまらない一品だ。そのほか、古くからつきあいのある築地の仲卸から仕入れた魚の刺身、焼き物もいい。何より、値段がリーズナブルなのがうれしい。
実は、『玉菊』も耐震補強工事の対象となっている。移転するか、一時休業してこの場所でやるかは検討中とのこと。有楽町の歴史を感じさせる店内で、インドマグロを肴に一杯飲めるチャンスは、今しかないかもしれない。

※商品情報は誌面掲載時点のものとなっております。

Text by Hot-Dog PRESS編集部