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- スーパーカーブランド【トヨタ】 -

最も環境に貢献できる最先端エコカー、プリウスPHV

メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、ポルシェ。欧州の高級車メーカーが相次いで発売し、次世代環境車の一角を占めるようになったPHV(プラグインハイブリッド車)。実は、世界で初めてPHVを発売したのは日本の自動車メーカーである。そのメーカーは「トヨタ」。ハイブリッド車『プリウス』をベースにした『プリウスPHV』を市場へと投入した。2012年1月のことだ。それから4年、4代目プリウスをベースにした、最先端の『プリウスPHV』がデビューした。

EVとエンジンの両方が進化して燃費が向上

2代目となる『プリウスPHV』最大のトピックスは、旧型に比べてEV走行距離が2倍以上に伸びたことだ。リチウムイオン電池の小型軽量化、高容量化することで、60km以上を実現した。街乗りや一般的な通勤レベルなら、ほぼEVとして利用できる。

ただ、この数字は、既存のPHVのなかで高い部類に位置するが、最高値ではない。注目すべきは、ハイブリッド燃費が37km/L(JC08車内測定値)を達成していることだ。あくまで単純計算だが、EV走行とエンジン走行を組み合わせて100kmのロングドライブに出かけたとしたら、約1.5L程度のガソリン消費で済むのではないだろうか。
PHVはEVとガソリン車の両面を併せ持つ車。EVの性能はもちろんのことながら、ガソリン車としての性能も重要になる。そういった意味では、『プリウスPHV』は、正しい進化をしているといっていいだろう。

進化ではないが、旧型の不便もしっかりと解消された。家庭用電源(200V16A、100V6A)からの充電に加え、充電ステーションでの急速充電もできるようになったのだ。急速充電時は、20分で充電量80%まで充電が可能。高速のSA・PAなどに設置された充電器を使って充電できるので、長距離ドライブでもEVモードが活躍しそうだ。

より先進的でエモーショナルなエクステリア

PHVといえば環境性能や燃費性能に目を奪われがちだが、『プリウスPHV』は走りの爽快感も進化した。旧型はEVとしての最高速度が100km/hだったが、新型は135km/h。高速道路を含めて、日常的な走行シーンの大半をEVでまかなうことができるようになった。

また、従来の走行用モーターに加え、これまで発電機としてのみ使用していたモーターを走行用としても利用する、「デュアルモータードライブシステム」を採用することで、EVモード走行時により力強いトルクによる加速感を実現している。

エクステリアは『新型プリウス』をベースとしながら、より先進的でエモーショナルな造形を目指し、フロント、リヤにオリジナルデザインを採用した。フロントマスクはアクリルグリルの裏面にレリーフ(凸形状)を持たせ、さらにシルバー塗装を施すことで奥行きを表現。また、グリルを囲むフレーム部分にはマットな黒を使うことで全体を引き締めるなど、高い質感を与えている。

4眼LEDヘッドランプは、薄く・小さく・低い、シャープなデザインだ。プロジェクターランプの階段状配置を意匠に活かし、先進技術と機能をアイコニックに表現したという。機能面では、ハイビームで走行しながら、先行車や対向車に光が当たる部分だけを自動的に遮光する「アダプティブハイビームシステム」を採用している。

リヤでは、空気の流れを感じさせるような2つの膨らみを持つ「ダブルバブルウインド」をバックドアガラスに採用。このバックドアガラスには、ボディ剛性を損なうことなく軽量化を図るため、F1にも使われるCFRPが使われている。また、ガラスエリアがサイド方向に拡大したことにより、後方視界も良好だ。
ちなみに、屋根には駆動用バッテリーを充電する世界初のソーラー充電システムを搭載。発電した電力を、駐車時は駆動用電池の充電、走行時は補機電池および補機類の電力供給補助に使用でき、エコと優れた利便性を両立している。

平日は通勤や買い物、週末はロングドライブに

インテリアで目を引くのは、インストルメントパネルだ。トヨタ初となる大型11.6インチ縦型ディスプレイをセンターに配置。ナビやオーディオ、空調などを集約し、スマートフォン感覚の直感的な操作も実現した。筆者は『テスラS』に試乗した際、同じような縦型大型ディスプレイを操作したが、慣れると非常に使い勝手が良かったことを覚えている。

デザインは細部にこだわり、クラスターモールおよびエアコン吹き出し口のサイドレジスターベゼルは、専用のサテンメッキ加飾を施している。ちなみに、後席は2人がけ。中央に大型のコンソールを設けることで、ゆったりとくつろげるほど良いパーソナル感とプレミアム感を演出した。
トヨタが考える次世代環境車は「EV」「PHV」「FCV」。「EV」は都市部の近距離移動、「FCV」は自動車の次の100年のために普及を目指す“究極のエコカー”、そして「PHV」は「EV走行を基本とし、電池切れの弱点を克服したPHVこそ、ハイブリッド車に次ぐ次世代環境車の柱であり、現在、最も環境に貢献できるクルマ」と位置づけている。

『プリウスPHV』は、平日は通勤や買い物などの近距離移動、週末はロングドライブという使い方をする、環境意識が高いユーザーにオススメしたい車だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi