海洋国家・日本のシンボル「しんかい6500」がフィギュアに
- 40男のメモリーズ -

海洋国家・日本のシンボル「しんかい6500」がフィギュアに

海洋国家・日本で現在、唯一稼働中の大深度有人潜水調査船であり、世界で1、2を争う潜水可能深度を誇る「しんかい6500」。海洋研究開発機構(JAMSTEC)が所有し、その名の通り6500m級の深海にまで対応する潜水調査を行い、地殻を構成するプレート運動や、深海生物の生態系など、多様な研究に運用されている。まさに海洋サイエンスメカの象徴といえる「しんかい6500」を、これまで深海生物なども数多く立体化してきている海洋堂が、満を持してフィギュア化した。

「センムのこだわり」に忠実なフィギュアシリーズ最新作

世界有数のプラモデルコレクターであり、模型を愛するあまり年2回の造形の祭典『ワンダーフェスティバル』を主催。海洋堂の代表取締役なのに愛称は「センム」という宮脇修一氏。彼が自身の嗜好とセンスに忠実に選びぬいたモノをフィギュア化する異色シリーズ<センムの部屋>の最新作が「しんかい6500」だ。これまでも国産ステルス実証機ATD-X(現・X-2)や、『未来少年コナン』の巨大メカ=ギガント、『怪奇大作戦』の特殊車両トータス号など、実在/架空を問わず造形ファンを唸らせてきたシリーズだけに、今回も異様なまでの愛とこだわりに満ちている。
(C)JAMSTEC
海洋堂版の1/72スケール「しんかい6500」は、2012年の改修後の最新バージョンであり、蓄電池や浮力材、骨格フレームといった船体の内部構造までを精密に再現。左半分の外装を取り外し、詳細なディテールを眺めることが可能ないわゆるカットモデルとしても楽しめる。おそらくはこれこそ、某ハセガワ版でも某バンダイ版でも満たされなかった、最大の「ここがこうだったらもっと凄いのに!」なこだわりポイントなのだろう。

海洋ロマン好きを魅了するオプションパーツも

ちなみにこのキットには、1970年代に活躍した大気圧潜水服を身にまとったノンスケールのダイバーフィギュアが付属する。しかも海洋堂の大ヒットシリーズ「リボルテック」同様、特殊ジョイントでバリバリ可動する。ほんの少し考えればすぐに気づくが、この潜水士フィギュアは「しんかい6500」とは、ほぼ何の関係もない。しかし、海洋メカの横に並べるならコレとか最高でしょ? 海洋ロマンってこういうことでしょ? というセンムの心配り、いや心意気がこのオプションパーツにすら凝縮されているのだ。
(C)JAMSTEC
(C)JAMSTEC
こうなったらいっそ、「しんかい6500」の運用母船である「よこすか」も同一スケールで立体化してもらいたい…。そんな身勝手な夢を見つつ、ガシガシ触っては飾り、眺めては楽しむ。造形ファンのみならず、海好きやメカ好き、旧『日本沈没』の「わだつみ」ファンにまで、幅広くおすすめできる逸品だ。

Text by Nin Onodera

(C)JAMSTEC