男の隠れ家 2016年4月号
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桜の伝説と伝承 日本三大桜

日本人なら誰しもが惹かれる桜。
大正11年(1922)に国の天然記念物に指定された美しい「日本三大桜」を紹介する。

根尾谷淡墨桜(ねおたにうすずみざくら)

咲き始めから散り際まで花の色が変わる奇跡の巨樹
樹齢1500余年 開花時期:4月上旬~中旬

 

岐阜県本巣市にある根尾谷淡墨桜。蕾の時は薄い桃色、満開になると白色、散りぎわには淡い墨色に変化する。品種はエドヒガン。
この淡墨桜には根尾村に伝わる伝説が残っている。「真清探當證(ますみたんとうしょう)」という資料には、古墳時代頃に在位していた継体天皇が出生後29年隠れ住んでいた根尾村から即位して都に上る時、別れを惜しんで植えられたといわれている。これまで老化により枯死する危機を何度も乗り越え、今なお多くの人に愛され続けており、毎年美しい姿を見せてくれる。

山高神代桜(やまたかじんだいざくら)

ヤマトタケルが植え、日蓮上人が蘇らせた日本で一番古い桜
樹齢2000年 開花時期:4月上旬

 

山梨県北杜(ほくと)市の日蓮宗実相寺。このお寺でひときわ目を引く桜が山高神代桜だ。

二千年もの永い間咲き誇るこの神代桜は、『古事記』などで知られるヤマトタケルが、山高の地に逗留(とうりゅう)した記念に植えたといわれている。
その後、日蓮上人がこの木の衰えを見て、回復を祈ったところ蘇ったとも伝えられ、日蓮上人が広めた経にちなみ「妙法桜」という別名がある。

境内には同地と他2カ所の日本三大桜の子桜と約30本の桜、8万株のスイセンも咲く。

三春滝桜(みはるたきざくら)

滝が流れ落ちるような姿
桜の城下町に咲き誇る震災にも耐え抜いた名桜
樹齢1000年 開花時期:4月上旬〜下旬

 

福島県三春町にある三春滝桜。品種はベニシダレザクラで、垂れ下がる枝に紅色の桜花が咲き誇ることから、滝桜の名が付く。

昔から桜の城下町として名高い三春の地。ここで天保の頃、加かものすえたか茂季鷹の詠歌によってその名を知られ、三春藩主の御用木として保護されたと伝えられている。
東日本大震災後に一時は観光客が減少するも、変わらず見事な花を咲かせてきた三春滝桜。その力強く生きる姿に、今年も多くの人が元気を分けてもらえることだろう。