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ビジネスの観点から福澤諭吉を見る

1万円札で有名な福澤諭吉。学問のすゝめは有名だけど実際は何をした人なのか? あまりに偉大だと何を成したのか見えにくくなる。今回はビジネスの観点から福澤諭吉の功績を振り返る。

学問のすゝめ以外何をした人なのか忘れられがちな福澤諭吉

福澤諭吉が偉人であることに疑問を呈する人はいないだろう。「西洋事情」・「学問のすゝめ」など著作のヒットを通し西洋先進国の優れた知見を日本に持ち込み、慶應義塾を通じて優秀な人材を大量に供給した。一方あまりに偉大すぎて、ビジネスの観点から見た功績は何かというとわかりにくくなっている。今回はビジネスの目線から見た福澤諭吉像について考察したい。

日本人に初めてをたくさん持ち込みビジネス環境を整えた福澤諭吉

福澤諭吉は咸臨丸での渡米、文久遣欧使節での渡欧で得た発見を、書籍等を通じ日本社会に持ち込んだ。代表的なものに、牛肉・牛乳といった牛の食用での活用や、ビールやカレーといった新しい料理の紹介といったのがある。これらは「西洋衣食住」という本を通じて日本社会に広まり、日本人の食生活を豊かなものにした。
ちょっと変わったところでは、福澤諭吉が発疹チフスにかかり高熱を出したときに、治療のために日本で初めて人工の氷が作られた。

またビジネス寄りのエピソードでは、複式簿記や保険制度を日本に紹介し、実際に福澤諭吉の存命中に門下生と共に東京海上保険(現、東京海上日動火災保険)、東京火災保険(現、損害保険ジャパン)、明治生命(現、明治安田生命保険)が設立された。

西洋事情を紹介し、市場を作り、ビジネスを生み出した福澤諭吉

これらエピソードをビジネスの観点から見ると福澤諭吉は3つのビジネス的成果を成し遂げた。
一つ目は新しい文化、優れた文物を日本に紹介し、市場を作ったこと。二つ目は当時日本よりも優れていた西洋のビジネス手法を持ち込んだこと。三つ目はそれを実際に実行する門下生を育てたことである。福澤諭吉が整えたこの3つが揃ったからこそ、日本は近代国家として世界最初の非白人の先進国になった。そう考えると現代日本の源流は福澤諭吉であったと言える。