「ウルトラマン」の世界に挑む若きアーティスト達
- 40男のメモリーズ -

「ウルトラマン」の世界に挑む若きアーティスト達

2016年、放送開始から50年を迎えたウルトラマンシリーズ。当時、円谷プロに参集し製作に取り組んでいた若き才能たちの熱気がなければ、ここまで息の長いコンテンツ展開は実現できなかっただろう。今回、30代~40代を中心とした若手アーティストの精鋭16名がウルトラヒーローや怪獣をモチーフに作品制作に挑んだ。開店20周年となる新宿髙島屋で開催される「ART of ULTRAMAN」で、その成果を確認することができる。

様々な手法と視点で鮮やかに再定義されるウルトラマンシリーズ

ウルトラマンシリーズの原型となる初期作品で美術・デザイン・造形の牽引役となったのは、彫刻家や画家であった。若き芸術家として真剣にヒーローや怪獣の造形に臨んでいたことは広く知られている。だからこそ、今なお古びることのない斬新なデザインが生まれたのだろう。今や日本を代表するコンテンツ文化のひとつの潮流を生み出した原動力は、脚本家や監督、キャストなどを含めた若いスタッフ全員の熱量だったともいえる。

そして約50年の時間を経て、生まれた時からウルトラマンシリーズが存在する国で育った若手アーティストたちが、再び「ウルトラマンという概念」に取り組むのが「ART of ULTRAMAN」。絵画のみならず、立体、彫刻、陶芸、工芸、さらに日本画など、いずれも国内外で評価の高い芸術家たちが、それぞれ独自の視点と手法でウルトラマンを新解釈する。展示・販売会場となる新宿髙島屋は開店20周年、10階の美術画廊はオープン10年目。これを記念してのコラボイベントだ。

1階ザ・メインスクエアではアーティスト集団「C-DEPOT」作品も

さらに、同店1階のザ・メインスクエアでは、金丸悠児率いるアーティスト集団「C-DEPOT」のうち22名が、画廊と同じくウルトラマンや怪獣をモチーフとした作品を発表。ウルトラマンの世界を表現する。また、より広く円谷プロ作品群にインスパイアされた作品を展示・販売するイベント「円谷プロダクションクリエイティブジャム」も同時開催。(※記事中の画像はすべて10階・美術画廊の展示作品)
いずれも、若き才能に対して「ところでウルトラマンってどうよ」とお題を与えることで、50年を経た概念から新たなアートとしての解釈を引き出す試み。壮大かつ真摯な<アート大喜利>とでも呼ぶべきイベントかもしれない。もし自分がそう問いかけられたなら、果たしてどんなアンサーを用意するのか。そんなことを心の片隅で考えながら、ひとつひとつの展示作品に臨むのも一興だろう。

Text by Nin Onodera

Photo by 澁谷忠臣「MAN」/(C)円谷プロ(Main)