乾杯からシメまで、気軽なバルで幻の尾崎牛を食べ尽くす
- 40男、至高のグルメガイド -

乾杯からシメまで、気軽なバルで幻の尾崎牛を食べ尽くす

気の置けない仕事仲間との飲み会もいいが、男には、ひとりでゆっくりとうまいものを食べたいときがあるもの。そんなときに便利なのがカジュアルなバルの存在だ。特に注目したいのが、肉食系の人々の間で人気となり、都内でも増え続けている‟肉バル“。しかし、こだわりの強い40男たちの御眼鏡にかなう店というと、まだまだ数は少ないようだ。そこで、一度訪れてほしいのが、世界の美食家も心酔する幻の和牛・尾崎牛を提供している肉バル『GATSBY』。月間およそ30頭しか出荷されないという希少な尾崎牛を満足いくまで堪能できるとあって、連日予約が絶えることはない。

希少な尾崎牛を豪快に食べられるバルスタイルの『GATSBY』

恵比寿駅前の喧騒を離れた、隠れ家的な場所に立つ『GATSBY』。店内は、「肩肘を張ることなく、豪快に尾崎牛を楽しんでもらえるように」とカジュアルな雰囲気に統一されている。気軽に訪れることができる、居心地のよい空間だ。

希少な尾崎牛を豪快に食べられるバルスタイルの『GATSBY』

こちらで最初に注文したいのは「前菜の盛り合わせ」(3種450円、4種750円、5種1050円/各1人前)。「尾崎牛のリエット」「奄美大島産アカリン豚のパテ」「イタリア産プロシュート」など、自慢の肉料理や野菜料理から、その日のオススメが揃うボリュームたっぷりの一皿をつまみながら、肉の焼き上がりを待ちたい。

融点の低い上質な脂と旨みの強い赤身のバランスが魅力の尾崎牛

看板メニューは肉本来の味がシンプルに楽しめる「尾崎牛のグリル」。尾崎牛とは、松坂牛、神戸牛、伊勢牛など地名のつくブランド牛が数ある中で、宮崎県の生産者・尾崎宗春氏の名で市場に出ている、まさに「生産者の顔が見えるブランド牛」。自家配合の無添加飼料と天然水にこだわり、宮崎の豊かな自然の中でストレスなく一頭一頭大切に育てられている。一般的に牛の出荷は生後28カ月と言われているが、それよりも長い32カ月以上をかけて飼育。そのため肉は完熟し、融点の低い上質な甘みのある脂と旨みの強い見事な赤身肉が出来上がるという。

融点の低い上質な脂と旨みの強い赤身のバランスが魅力の尾崎牛

「尾崎牛のグリル」の味付けは、肉のおいしさを邪魔しないように厳選した塩のみを使用。グリル板で外側をしっかりと焼き付け、ゆっくりと時間をかけて肉を休ませながら焼き上げていく。これを一切れほおばると口いっぱいに香ばしさが広がる。融点28度の上質な脂は口の中でさらりと溶け、噛むほどに肉の旨みがあふれ出てくる。サシにはしつこさがなく脂が固まらないため、胃もたれをしないのも尾崎牛の特徴のひとつだ。

GASTBYでは、「部位によって様々な味を楽しんでもらおう」と日替わりで4~5種類の部位を用意。サシの入った風味の良い「クラシタ」(100g2000円)や、噛むほどに肉の味わいが広がる赤身肉「トウガラシ」(100g2200円)などが揃う中、ジューシーで低カロリーな「ハラミサガリ」(100g仕入れ状況によりおよそ3000円~3300円)は肉食オヤジにぜひ食してほしい一品。希少な部位でなかなかお目にかかることがない「ハラミサガリ」は、入荷してもその日のうちに売り切れてしまうほどの人気ぶりだ。どれも100gから注文できるので、様々な部位を盛り合わせにしてもらうのもいいだろう。

50種から選べるクラフトビールは大人の愉しみ

『GATSBY』は「尾崎牛の飼育過程にも通じるところがある」と、量より質を重視したクラフトビールにも着目。「生産者の顔が見えるビールを」と、国内外から厳選した約50種ものクラフトビールを揃えている。

50種から選べるクラフトビールは大人の愉しみ

「尾崎牛のグリル」と合わせたいのは「馨和 KAGUA」(1280円)。「こちらはワインの様に白(Blanc)と赤(Rouge)がありますが、尾崎牛には特に赤がおススメ。スパイシーな山椒の香りが尾崎牛の濃厚な旨みにとてもマッチします」と、料理長の橋本悠さんも太鼓判を押す。

「フルボディの味わいとは対極に瓶内熟成によって作られた炭酸は自然な刺激でお肉の味を邪魔しません。また、尾崎牛は餌にビールのしぼり粕(大麦)を使っているので、大麦が主な材料のビールはとても相性が良いのです」

ビオワインも常時30種類用意してあるため、ワイン好きの女性と一緒でも安心だ。尾崎牛の繊細な味わいを楽しむなら、ライトボディからミディアムくらいのものを選ぶと良いだろう。

最後は尾崎牛の脂で飴色になるまで炒めた野菜と、尾崎牛の牛すじをトロトロになるまで4時間かけて煮込んだ「尾崎牛のカレーライス」(1200円)を。乾杯からシメまで、まさに尾崎牛尽くし。職人のこだわりに想いを馳せながら愉しむ一杯は、また格別である。

Text by Hiromi Onda(Listen)