たとえば仕事がらみの会食を済ませた帰り道、少し飲み足りないなと感じたとき。あるいは誰かと食事をして、この人ともう少しゆっくり話がしたいなと思ったとき。迷わず「あそこに行こう」と心に浮かぶ店はあるだろうか? もしもまだそんな店に出会っていないなら、こんなバーをおすすめしたい。赤坂の細い裏路地にある「Bar’s BAR(バルズバー)」。お酒とシガー、そしてなによりゆったりとした時間が味わえる大人のためのオーセンティックバーだ。
- 40男、至高のグルメガイド -

古材のぬくもり薫る赤坂の隠れ家バーでシガーを愉しむ

たとえば仕事がらみの会食を済ませた帰り道、少し飲み足りないなと感じたとき。あるいは誰かと食事をして、この人ともう少しゆっくり話がしたいなと思ったとき。迷わず「あそこに行こう」と心に浮かぶ店はあるだろうか? もしもまだそんな店に出会っていないなら、こんなバーをおすすめしたい。赤坂の細い裏路地にある「Bar’s BAR(バルズバー)」。お酒とシガー、そしてなによりゆったりとした時間が味わえる大人のためのオーセンティックバーだ。

赤坂の喧騒を忘れさせてくれる心落ち着く空間

日枝神社を背に外堀通りを渡り、一本裏へ入った細い路地の角に建つ「Bar’s BAR」。蓮の葉のモチーフが目をひくエントランスをくぐり、古い木の扉を開けるとそこには周囲の喧騒を一瞬で忘れさせてくれる穏やかな空気が流れている。

店のシンボルともいえる蓮の葉のオブジェは、鍛鉄工芸家の西田光男氏の手によるもの。葉を伝ってこぼれ落ちる水音が、静かな空気を時折やわらかくふるわせる。そのオブジェをぐるりと囲むようにしつらえられたカウンターとテーブルは、タモの一枚板をつかった贅沢な造り。席に着くと磨き込まれた木材が放つやわらかさに包まれて、あたたかな気分になる。
壁一面の棚に並ぶのはシングルモルトを中心とした450本以上のお酒。ボウモアやタリスカー、山崎、白州、竹鶴など人気のモルトウイスキーはもちろん、いろいろな種類のラムや珍しいオールドリキュール、知る人ぞ知るオールドボトルなども揃っているので、眺めているだけでも楽しい。

「もちろんフレッシュフルーツを使ったカクテルなどもお作りします。その日の気分やお好きな味などを伝えていただいてもいですし、おまかせで、と注文されるのも腕が鳴りますね」(統括店長・大畑英之さん)

ピーカンナッツキャラメル掛け(800円)や季節ごとに種類が変わる生ショコラの盛り合わせ(800円)といった甘いおつまみと、ウイスキーやラムなど強めのお酒との組み合わせもおすすめだ。

ラム&シガーで薫る時間を楽しむ

この店にきたらぜひ愉しんでみて欲しいのがシガーだ。コイーバやモンテクリスト、ロミオ・Y・ジュリエッタなど厳選されたキューバ産のシガーが1500円前後から楽しめる。

「シガーというのは煙を肺に入れるのではなく、ふかして薫りを楽しむもの。そのため普段は煙草を吸わないけれどシガーは好き、という女性もいらっしゃいます。飲食関係ではダイヤモンドの「4C」ならぬリラクゼーションの「4C」という言葉があって、それは「コーヒー (COFFEE)」「チョコレート(Chocolate)」「コニャック(Cognac)」「シガー(Cigar)」。その4つはどれもリラックス効果が高いといわれているんですよ」(大畑さん)
特にシガーはチョコレートやコニャックなど、甘いものとの組み合わせが抜群だという。辛く感じるシガーの口当たりを甘さがやわらげてくれるのだとか。

「初めてシガーに挑戦する方には、軽めのシガーとグァテマラ産のラム『ロン サカパ センテナリオ』(1200円)の組み合わせがおすすめです。ゆっくり時間をかけて両方を味わって欲しいですね」(大畑さん)

シガーのメニューには銘柄の脇に「30〜40min」「60min」というように、一本吸い終わるまでにかける時間のめどが書かれている。ちょっと一服とは正反対に、ゆっくりと時間をかけて味わうのがシガーの醍醐味。バーカウンターで一本のシガーを吸い終わるまで、お酒と会話をゆっくり楽しむことほど豊かな時間の過ごし方はないかもしれない。

煙草が苦手で、シガーの煙にも眉をひそめる女性もいるが、そんなときには「もともとシガーというのは家来が吸って、その香りだけを王様が楽しんでいたものなんだそうですよ」という殺し文句もこっそり教えてもらったので、ぜひ使ってみてはいかがだろう。

Text by Shoko Iwane