パワーアップしたアバルト595コンペティツィオーネ
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パワーアップしたアバルト595コンペティツィオーネ

フィアットのコンパクトハッチ「500」をベースに、独自のターボエンジンや足回りを組み込んだスポーツモデルの「アバルト500」。その上級モデルの「595コンペティオーネ」がマイナーチェンジされた。595コンペティオーネは、もともと標準仕様の500の135PSに対して160PSと、ハイパフォーマンスが売りであったが、マイナーチェンジによって180PSとなり、よりパワフルに。ホットハッチとしての魅力に磨きがかけられた。

ホットハッチをよりホットにするパワーアップ

フィアット500の面影が残こる可愛らしいスタイリングとは対照的に、アバルト500は激しさを持ち合わせている。「595コンペティオーネ」は、アバルト500の上級モデルとして2013年に登場した高性能仕様だが、マイナーチェンジによってさらにパフォーマンスを追求、走りに磨きがかけられた。

最大の変更点はエンジンのパワーアップだ。従来の160PSから180PSに向上し、「SPORTスイッチ」使用時の最大トルクは、23.5kgm/3000rpmから25.5kgm/3000rpmへと増大した。その力を生み出すのは、直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボエンジン。コンパクトスポーツには有り余るほどのパワーで、よりスポーティな走りを実現してくれる。

改良はエンジンだけではなく、ブレンボ製の4ポッドフロントブレーキキャリパーや、17インチのアロイホイールなども装着した。往年のモデル名の「レコードモンツァ」を冠したデュアルモード・エギゾーストシステムは、イグニッション始動から心地よい音を響かせてくれるだけではなく、中速域でのレスポンスが向上するという実用面での進化も図られている。

乗りこなす楽しみがある“じゃじゃ馬”モデル

スタイリングの変更点は、ドアハンドルなどのエクステリアパーツや、ガンメタリック仕上げとなったことに留まる。しかしこれは、定評のあるスタイリングをあえて残したのであろう。

ボディカラーは、グレー(ソリッド)、ホワイト(スペシャルソリッド)、グレー(メタリック)、ブラック(メタリック)の4色。インテリアはボディカラーに合わせて、ブラック、レッド、ブラウンの3色が設定され、スポーティなだけでなくプレミアムなムードを感じさせてくれる。シートは、Sabelt製のスポーツシートだ。
なお、「595 コンペティツィオーネ」は、3ペダルの5速MTと、ATモード付5速シーケンシャルトランスミッションが選択でき、5速MTでは左ハンドルに加えて、右ハンドルも選択可能となっている。

ホットハッチとはいえ、洗練された走りのモデルが多いなか、アバルト500は乗りこなす楽しみがある“じゃじゃ馬”として好事家たちから高い評価を得ているクルマだ。とりわけ走りの質感を追求した595コンペティオーネには、ホットハッチらしさが際立つ。マイナーチェンジで得た「プラス20PS」は、その走りと性格をさらに色濃くした。内外装の各所に散りばめられた個性もあいまって、オーナーの所有欲を心の底からくすぐってくれる1台といえよう。

Text by Syuhei Kaneko