至高の彫刻芸術を手のひらで弄ぶユニークな可動フィギュア
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至高の彫刻芸術を手のひらで弄ぶユニークな可動フィギュア

全高約15センチで再現された、世界的に有名な美術品を手軽にディスプレイできる「figma テーブル美術館」シリーズ。本物と同じ姿勢はもちろん、各関節が可動するためさまざまなポージングが可能という、これまでにない新たな発想で楽しめる芸術作品となっている。

シリーズ第1作は「考える人」

2015年6月、シリーズ第1弾として発売されたのが、オーギュスト・ロダンによるあまりにも有名な彫刻作品「考える人」。腰掛けて右肘をついて思索する姿は、もともとダンテの『神曲』の冒頭で「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」という文で紹介される「地獄の門」をモチーフに、ロダンがブロンズ像を製作した際に門の最上部に作られたもので、その後単独の作品として作られたものだ。
それをフィギュア化した「テーブル美術館 figma 考える人」は関節がスムーズに可動し、取りたいポーズの場所で関節がピタッと決まる。さらに差し替え用の頭部や胸部、手首パーツが付属しているので、走ったり、寝たり、全然考えなかったり、はたまた何かを考えついてしまった人になったりなど様々なポーズが取れる。もちろんオリジナルの「考える人」ポーズのために必須の専用の台座も付属している。

続々とリリースされる名作美術品の数々

これに続いて新たにシリーズに加わり、2016年1月からリリースが始まったのが「考える人 石膏ver.」と「ミロのヴィーナス」である。「テーブル美術館 figma 考える人 石膏ver.」は、パリのオルセー美術館にある石膏原型の「地獄の門」を髣髴とさせる白いバージョン。ブロンズバージョンの「考える人」と一緒にポージングさせてディスプレイすると、何故か特撮ヒーローのように見えてくるのが不思議だ。
そして古代ギリシアの至宝であり、現在はパリのルーヴル美術館で展示されている「ミロのヴィーナス」。テーブル美術館シリーズでは現在の美しい状態を再現、さらには差し替えパーツを使って腕のある姿をも楽しめるようになっている。ミロのヴィーナス像は手が欠損していることから、元がどういった形をしていたのかの論争が今も続いているのだが、「テーブル美術館 figma ミロのヴィーナス」には「黄金の林檎を手にしていた」という説を採用したパーツが同梱されているので、あれこれ想像を巡らせてポーズを考えてみるのも楽しいだろう。それにしても普段は布が巻かれて見えない足がのぞくと、戦いへと赴くような圧倒的な力強さを感じるは何故だろうか?
5月には、フィレンツェのアカデミア美術館に収蔵されているイタリア・ルネサンス期の傑作、ミケランジェロの「ダビデ像」も発売される。ダビデが肩に下げているのは布に石を入れ、それを遠くに投げ飛ばして攻撃する「投石器」で、これを投げるポーズも再現できるのだが、ちょっと視点を変えると、なぜか風呂上がりにも見えてしまうというおかしさもある。
さらに今後リリースが予定されているのは、こちらもルネサンス期の傑作である、レオナルド・ダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」、そして飾ると神々しい雰囲気が一気に増す「天使像」だ。

美術品だから、と堅苦しく考えず、新たな解釈で様々なポーズを取らせたり、組み合わせの妙を楽しんだりなど、柔軟な発想で自分なりのディスプレイを楽しみたい。

Text by Tamotsu Narita