東京屈指のラムと極上の夜景を同時に堪能
- 40男、至高のグルメガイド -

東京屈指のラムと極上の夜景を同時に堪能

あなたの周りにも、いわゆる「肉通」と呼ばれる人はいるだろう。が、しかし、「ラムの美味しいお店を教えて」といわれて即答できる人がどれほどいるだろうか? そもそもラムとは「永久門歯がない、生後12カ月未満の子羊」のことで、ジンギスカンという食文化が定着している北海道や一部の地域を除き、関東圏の人間にはそこまで馴染み深いとは言い難い。しかし、本当に美味しいラムを食べたことがある人と、ない人では、肉を食べるときの選択肢のひとつにラムが入るか、入らないかぐらいの違いが生まれるはずだ。ここ『WAKANUI』は、そんな「本物のラム」を堪能できる都内でも屈指のお店である。

羊肉の概念が完全に覆る、徹底的にこだわったラム

今でこそラムチョップを出す店も増えてはきたが、食材のウリとしてラムを前面に打ち出している店は、まだ都内にもそう多くはない。そんな中、ニュージーランド大手の食肉メーカーが経営母体の『WAKANUI』は、日本人にニュージーランド産のビーフとラムの美味しさを知ってもらうために、2011年にオープンしたアンテナショップ。それだけに、肉の状態から調理法にいたるまで、同店のラムは徹底的にこだわり抜かれている。

「ラムにも旬の時期というのがあって、いちばん美味しいとされるのは、春先に生まれた子羊の肉といわれています。春の牧草は栄養価が高いからなんですが、うちでは、その春に生まれた6カ月齢の子羊の肉を4週間熟成させ、急速凍結して保存し、備長炭で焼いて提供しています。いろいろと試行錯誤した結果、それがもっとも美味しく召し上がっていただける形だったんですね」(広報担当・高橋さん)
食べてみれば、その美味しさに誰もが舌鼓を打つはず。塩、コショウのみのシンプルな味付けながら、柔らかくジューシーなラムの美味しさは、羊肉に「臭い」「硬い」といった先入観を持っていた人でも、完全にその概念が覆ることだろう。

圧倒的な近さの東京タワーをワインのお供に

同店では、まずアミューズ的にラムチョップを食べることを推奨しているだけあり、客の9割は最初にラムチョップをオーダーするそうだが、もちろんウリはラムだけではない。ラムチョップを皮切りに、ラムラック、牧草牛のフィレ、オーシャンビーフのリブアイなどを複数名でシェアして食べるスタイルがスタンダードだという。
「調理法が備長炭の炭火焼きなので、ある程度、肉の量があるほうが美味しく食べられるんです。みなさん、それをわかっておられるので、4名ぐらいで誘い合って来られる方がほとんど。男女問わず、トータルでひとり350gぐらいは食べていかれますね」(同・高橋さん)

というだけあって、とにかくニュージーランド産の極上肉をたらふく堪能できる。

さらに、もうひとつ同店で堪能できるのが「これ以上ない!」というぐらいの至近距離で見ることができる東京タワー。なにせ同店の入るビルから道を1本挟んだ向かいに東京タワーが建っているのだ。昼は昼でまた絶景なのだが、夜であれば、目の前に広がるライトアップされたタワーの美しさと迫力に、誰もが息をのむはず。ダイニングゾーン、インドアテラスゾーン、バーゾーンと店内のどこからでも東京タワーは見られるが、物理的に最も距離が近いアウトドアテラスゾーン(予約はできないものの、希望すれば利用可能)からの見え方は、ちょっと感動的ですらある。

酒類もワインを中心に充実。入手困難とされるニュージーランドワインの最高峰『Providence』を筆頭に、常時、50種以上のワインを取り揃えているばかりか、バーゾーンのみの使用も可能というのが嬉しい限り。
「たまには、ちょっと趣向を変えた肉でも食べたいね」。彼女がそんなことを言ったなら、ここでしか味わえない夜景とラムをセットでプレゼンしてみてはいかがだろうか。

Text by Naoya Aoyagi(Seidansha)