ジャガー初の高級SUV「F-PACE」最上級仕様モデル
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ジャガー初の高級SUV「F-PACE」最上級仕様モデル

高い走破性と機能性、スタイルを備えたSUVは、今ではセダンやクーペに変わる新たなスタンダードとして定着した。面白いのは、最近はそこに超高級車メーカーも続々と参入している点だ。そして、高級車メーカーが作るSUVは、スポーツカーにも引けを取らないハイパフォーマンスな走りを特徴としている。たとえば、英国車ではベントレーが「ベンテイガ」を市場に送り出したばかりだが、ジャガーも新たにパフォーマンスSUV「F-PACE」を発表。世界限定2000台で最上級仕様「ファースト・エディション」の発売がアナウンスされ、そのうち50台の日本導入が決まった。

他のSUVと一線を画すポテンシャルの高さ

ジャガーのSUV市場への参入が公になったのは、2013年のフランクフルトモーターショーだった。「C-X17」というコンセプトカーを発表し、比類のないスタイルとパフォーマンス、実用性を提供すると公約。2015年初頭にそのコンセプトカーの量産を決定し、車名を「F-PACE」とアナウンスすると、10月に開催されたフランクフルトモーターショーで、その全貌を明らかにした。スポーツモデルの「F-TYPE」からインスパイアされたそのボディからは、他のSUVモデルと一線を画したポテンシャルの高さが伺える。

2.0リッターディーゼルエンジンから3.0リッターV6ガソリンエンジンまで全5グレードが用意され、このうち「F-PACE ファースト・エディション」は最もハイパフォーマンスで高級志向のモデルだ。パワートレインには、オールアルミ製の3.0リッターV6スパーチャージャーエンジンを搭載。最高380ps/6500rpm、最大46.9kgm/4500rpmの強力なフォースを8速ATとAWDシステムが受け止め、ゼロ発進から約5.5秒で100km/hに到達する。最高速度はリミッター作動で250km/hと高性能スポーツモデル並みだ。

アルミニウム素材は車体にも多用され、重量は2トンを大きく割り込む1861kg(英国仕様)。ダブルウィッシュボーン式のフロントサスとインテグラルリンク式リヤサスが縦横方向に理想的な剛性を生み、路面を確実に捉え、スポーティながら快適な乗り心地と卓越したハンドリングを実現。そして、様々な電子制御があらゆる路面、環境下での安定したドライビングを約束する。

市場に挑む覚悟と咆哮が聴こえてくるモデル

「F-PACE ファースト・エディション」には専用のデザインや装備も施されている。ボディカラーは「C-X17」に施されたジージアム・ブルーを採用し、専用デザインの22インチアロイホイールやレッドのプレーキキャリパーがスポーティな足回りを演出。プレードシグネチャーLEDライト付フルLEDヘッドライトもプレミアム感に華を添える。
インテリアも、千鳥格子をあしらったウィンザーレザー・スポーツシートや、サテンクロームパドル付ハンドル、コンフィギュアブル・インテリアムード・ライティングなどが、「F-PACE ファースト・エディション」の価値を際立たせる。
ジャガーがいよいよSUVに参入するというだけでもニュースだが、「F-TYPE」のコンセプトを受け継ぎ、“5人乗りながら相当走る”という性能にこだわったところがいかにもジャガーらしい。このファースト・エディションからは、ジャガーがSUV市場に勝負を挑む覚悟と“咆哮”が聴こえてくる。価格は1108万9000円。これも“勝負価格”と受け止めたい。

Text by Tetsuya Abe