話題の”教育資金贈与信託”を最大限に活用するには?
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話題の”教育資金贈与信託”を最大限に活用するには?

平成27年からの相続税増税にともない相続税対策が注目される中、人気を集めているのが「子や孫への教育資金の一括贈与制度」。1500万円までなら、子や孫に教育資金を非課税で贈与できるという、この制度。気になっていた人も多いのでは? ファイナンシャルプランナーで社労士でもある、廣江淳哉さんに賢い活用法を聞いた。

■今回のアドバイザー
ファイナンシャルプランナー・社労士
廣江淳哉さん

ひろえFP社労士事務所代表。CFP®資格を持つファイナンシャルプランナーで、社会保険労務士でもある。名古屋市内を中心に、教育・住宅・老後の資金の相談、セミナー講師、FP相談員などを務める

非課税で1500万円もらうための条件

廣江さん「2013年4月からスタートした『子や孫への教育資金の一括贈与制度』は通称“教育資金贈与信託”と呼ばれます。子や孫に教育資金を贈った場合、1人につき1500万円までなら贈与税がかからないという仕組みです。もともと、教育費は必要額をその都度負担するのであれば、課税されませんでした。ただ、新制度では、まとまった資金を非課税で贈与できるため、相続税対策として注目されています。

この教育資金贈与信託を利用できるのは、直系尊属から贈与するケースです。祖父母から孫への贈与、あるいは父母から子に贈与する場合などが該当します。贈与する孫や子は30歳未満が条件です。ここでいう”教育費”は保育所や幼稚園、中学、高校、専門学校、大学のほか、大学卒業後に大学院に通う場合も含まれます。学習塾や予備校、習い事など関連サービスも教育費として認められていますが、非課税枠は500万円以内。つまり、学校に直接支払う教育資金と関連サービスを合算して1500万円が非課税の上限になります」

制度を利用するには専用口座の開設が必須

廣江さん「制度を利用するには、まず銀行や信託銀行、信用金庫などの金融機関で専用口座を孫や子どもの名義で開設し、贈与する資金を入金します。受贈者である孫や子どもは、教育費を払う必要が生じたら、その都度口座から引き出して使います。このとき、領収書などの支払いを証明する書類を金融機関の窓口に提出する必要があるため、受贈者が行きやすい場所にある金融機関を選ぶのがポイントです。

専用口座を持てるのは孫や子ども1人につき、1つの金融機関に限られます。また、1500万円は孫や子ども1人あたりの限度額のため、例えば父方と母方の祖父母それぞれから教育資金贈与を受ける場合は、合計額が1500万円になるよう、調整する必要があります」

30歳を過ぎると、贈与税をとられてしまう?

廣江さん「注意したいのは何といっても、『教育資金にしか使えない』という点です。教育費以外の目的でお金を使うと、贈与とみなされ、その分贈与税がかかります。教育費を払ったときの領収書は必ずとっておきましょう。また、専用口座は孫や子どもが30歳になった時点で契約が終了します。そして、口座の残額は贈与税の対象となってしまうんです。また、一度贈与された資金は返却できない点も注意が必要です。

老後の家計を見据え、後々の生活で困らない範囲で金額を決める必要があるでしょう。教育資金の贈与が非課税となる期間内(平成31年3月31日まで延長予定)であれば、複数回に分けて贈与することもできます。例えば、一度に1500万円贈与するのではなく、500万円ずつ、3回に分けて贈与するのも一案です」

最後にアドバイザーからひと言

「今後の家計収支予測をしっかり立てて、適正な金額を贈与・相続しましょう!」

Text by Junko Saito