プレミアム感溢れるメルセデス・ベンツのミニバン
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プレミアム感溢れるメルセデス・ベンツのミニバン

1998年にヨーロッパの自動車メーカーが発売するミニバンとして初めて日本に導入されたのが、初代の『メルセデス・ベンツ Vクラス』だ。ワイドでスクエアなスタイリングと広く上質な室内空間にアレンジ自在なシートを備え、プレミアムミニバンというセグメントを創出した『Vクラス』は、日本市場のニーズを汲み取りながら、2003年にフルモデルチェンジ。2006年と2011年の一部改良を経て、ロングセラーモデルとして定着し、今回、3代目となる新型の発売に至った。

高級感・快適性・安全性を兼ね備えた室内空間

新型『Vクラス』は、これまでのコンセプトをキープしながら、走行性能と快適性に加え、安全性や質感などあらゆる面で格段に進化。最新の「メルセデス・ベンツのミニバン」の名に相応しいプレミアム感を備えて生まれ変わっている。

エクステリアは、最近のメルセデス・ベンツファミリーに共通する押し出しの強いフロントマスクが印象的だ。彫刻的なアローシェイプのボンネットがスリーポインテッドスターを配したラジエターグリルに連なり、気品溢れる顔つきとなった。
室内空間もメルセデスらしく高級感に溢れる。シートやステアリング、シフトレバーなど随所にナッパレザーなどの高級素材を採用。また、面積の大きなインテリアトムにより、空間を広く見せると同時に高級感を強調している。間接照明により夜間の室内にラグジュアリーな雰囲気を醸し出す「アンビエトライト」も粋な演出だ。
シートは2列目に独立シート、3列目にベンチシートを配列。脱着が可能で、後席乗員5人が向かい合って座れる状態にしたり、後席を2座のみにして室内を広々と使ったり、2・3列目を取り外して荷物を積載したりと、用途に合わせて多彩にアレンジすることができる。

日本専用に開発された新型ディーゼルエンジン

なかでも特徴的なのはエンジンだろう。ラインナップはディーゼルのみ。世界でもっとも厳しいとされる日本の「ポスト新長期規制」に適合するため、日本専用に開発した「2.2リッター直列4気筒 BlueTECエンジン」を搭載している。余談だが、メルセデス・ベンツは1936年に世界初のディーゼル乗用車を発売したメーカーである。

そのメルセデスの最新ディーゼル技術であるピエゾインジェクターを用いた最新世代のコモンレールシステムや電子制御可変ターボチャージャーなどにより、最高出力163PS(120kW)、最大トルク380Nmの余裕ある動力性能を発揮する。

トランスミッションには7速ATを搭載し、エンジパワー効率的に活用。燃費は15.3km/L(JC08モード)と旧型の3.5リッターV6ガソリンエンジンと比較して最大125%向上したという。

走りの快適性には足回りも重要だ。定評の「AGILITY CONTROLサスペンション」を採用し、フロントにマクファーソン式、リアにセミトレグム付独立懸架を搭載。また、ローダウするとともにスタビライザーを採用することで、ロールが減少して高い走行安定性を実現している。

安全性能では、ドライバーの疲労や眠気を検知して注意力低下を警告する「アテンションアシスト」、走行中の横風に対してブレーキ制御を行うことで安定走行をサポートする「クロスウインドアシスト」を全車標準装備。さらに、先進の安全運転支援システム「レーダセフティーパッケージ」もオプション設定されている。

ミニバンとしてのユーティリティーを確保しつつ、メルセデスが持つ高級感や走行性能を併せもったプレミアムな新型『Vクラス』。ひと味違う、こだわりのあるファミリーカーとして楽しめる1台だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi