モーターショーの主役、未来を教えてくれるコンセプトカー
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モーターショーの主役、未来を教えてくれるコンセプトカー

モーターショーの主役は、いつの時代もコンセプトカーだ。自動車メーカーが描くそれぞれのビジョン、次の世代のデザイントレンド、そして、近い将来に出てくるであろう市販車を示唆するスタディモデル……。こうしたクルマの未来を教えてくれるのが、コンセプトカーである。そこで、東京モーターショー2015に出展されたコンセプトカーのなかから、選りすぐりのクルマを紹介する。

メルセデス・ベンツの自動運転車、レクサスの“次期LS”

メルセデス・ベンツがワールドプレミアとして持ち込んだのは、東京の街をフィーチャーしてデザインされた「VISION TOKYO」。VISION TOKYOは、完全自動運転車の使い方を提案するモデルで、シートはソファのようになっており、運転席も折りたたみ可能。ラウンジのような空間が広がっている。
並んで展示されたのは、ラスベガスで発表された「F015 Luxury in Motion」。こちらも自動運転のリサーチモデルで、車体やパワートレインにも最新のテクノロジーが凝縮されている。
アウディは、今年4月の上海モーターショーでワールドプレミアを飾った「プロローグ オールロード」を日本初公開した。V8 4.0リッターツインターボに電気モーターを組み合わせたハイブリッドで、システム出力735psと、スーパーカーをも凌駕するパフォーマンスを持つ。このまま市販されてもおかしくないようなスタイリングは、近い将来に登場するニューモデルを示唆するものだろう。
流麗なスタイリングの4ドアセダン「LF-FC」は、次世代レクサスのフラッグシップモデルをイメージして作られたもの。つまり、このクルマは、次期型LSを暗に示すモデルなのだ。名前に「FC」とつくように、燃料電池車(FC)となっている。自動運転技術や「ジェスーチャーコマンド」と呼ばれる、新しいインターフェイスを持つなど、テクノロジーの面でも見るべきものは多い。
矢沢永吉が手離し運転でリーフに乗るCMをはじめ、自動運転に注力していることをアピールする日産は、コンセプトカー「IDSコンセプト」を初公開。このクルマに搭載される高度な自動運転技術と最新のEV(電気自動車)パワートレインは、2020年までに市販車にフォードバックすることが明言されている。IDSコンセプトは、“近未来の日産車”そのものなのだ。

ロータリーエンジン復活の狼煙、マツダ「RX-VISION」

今回のモーターショーで新型NSXとともに大きな注目を集めたのが、ロータリーエンジン復活の狼煙を上げた「RX-VISION」である。名前とスタイリングからわかるように、RX-7やRX-8の血を受け継いでいる。スペックの詳細は未発表で、市販化の時期も明言されていないが、一部メディアは「コスモスポーツ誕生50周年となる2017年に市販するのでは?」と報じており、期待が持たれる。
東京モーターショー2015は、自動運転やエコロジーをはじめとした“クルマの未来像“とともに、クルマの原点ともいえる“走る喜び“を感じさせてくれるコンセプトカーが数多く登場したことが印象的だった。これらのコンセプトカーのステアリングを、いつか実際に握れる日がくるとしたらいかがだろうか? 楽しい未来が待っていることは間違いない。

Text by Muneyoshi Kitani

Photo by Takashi Iijima,Akihisa Kudo