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- 西川淳のスーパーカー聖地巡礼 -

最新ランボルギーニの造り方―アヴェンタドールと秘密のファクトリー

ランボルギーニ本社ファクトリーから、アヴェンタドール生産ラインの取材記をお届け。更に、滅多に見学できない最新技術の詰まったエリアにも潜入成功!引き続き女優・里璃と自動車ライター・西川淳がご紹介します。

いよいよアヴェンタドールの生産ラインへ

前回は、「理想のスーパーカー生産形態」とも言われるウラカンの生産ラインの取材記をご紹介しました。そして今回はいよいよアヴェンタドールへ。職人の熟練した手作業のこだわりをしっかりと残しながらも、最新設備による機械化をミックスすることで効率化を経たウラカンですら日産10台前後の少数生産。ではアヴェンタドールはというと…。

アヴェンタドールはたったの?

比較的、近代的なウラカン用アッセンブリライン。その奥には、ワークステーション間の搬送以外、ほとんど機械化されていないラインがありました。フラッグシップモデル、アヴェンタドールの組み立てラインです。

アヴェンタドールに関しては、100%イタリア産のスーパーカーと言っていいでしょう。ミッドに搭載されるV12エンジンはこの工場内で組み立てられていますし、カーボンファイバーのモノコックボディもまた、後述する近接の専門工場にて生産されています。

それ故、アヴェンタドールの生産台数は、日産わずかに4〜5台程度。ほとんどが手作業による組み立てであることを考えると、ウラカンのほぼ2倍という販売価格の高さも十分、理解できるはずです。
アヴェンタドールのアッセンブリラインの奥では、インテリア関係、たとえばダッシュボードやシートのレザー張り、といった作業が、これも完全手作業で行なわれていました。熟練の職工たちが、一台一台のオーダー(最近ではアヴェンタドールのほとんどが特注仕様になっているようです)に従って、色とりどりのレザーを張り、カーボンファイバーのトリムパーツなどを組み立てています。
里璃さん、めざとくカラフルなレザー生地の陳列を見つけました。

「こんなにも柔らかで、見るからに上質なレザーをとっても贅沢に使っているんですね。それに、カラフルな色が多くて、目移りしてしまいます。自分だったら、どんなコーディネートにするだろう、なんて考えるとうきうきしますよねぇ。それに、シートの縫製など、このあたりは女性の職人さんたちが多くて、興味深いです」。

なんとヒミツのカーボンファイバー工場へも潜入成功

最新モデルの生産ラインを見学したのち、二人はいったん本社ファクトリーを出て、すぐ裏の真新しい別棟の工場に向かいます。特に看板も何もない、何やらヒミツめいた建物。それもそのはず、そこは、カーボンファイバー(正確には炭素繊維強化樹脂、CFRP)の専用工場で、アッセンブリ工場以上に、なかなか見学の難しいエリアです。

ランボルギーニは、比較的古くから、カーボンファイバーコンポジットの実用化に取り組んできました。80年代には既に、カウンタック・エボルツィオーネというカーボンコンポジットボディのプロトタイプモデルを製作し、その可能性を研究し続けてきた歴史があります。

そして、長年の研究の成果が形となって現れたのが、アヴェンタドールでした。ランボルギーニ車としては初となる、CFRPモノコック&キャビンをもつ市販車両で、そこにはありとあらゆるカーボンコンポジットの成形技術が応用されていたのです。
このカーボンファイバー工場では、最も典型的なカーボンファイバーの成形方法であるプリプレグ・オートクレーブ成形から、ランボルギーニの特許技術であるCFRP金型を使ったRTM—L成形、さらにはスタンピング成形やブレイディング成形、そして通常のRTM成形など、今現在、活用可能なCFRP成形技術のすべてが展開されていました。

ランボルギーニは先進技術の宝庫

ランボルギーニの最新モデルは、熟練の職人たちの手仕事と、最高のマテリアル、最新のテクノロジーによって組み立てられています。それは、あたかも、VW-アウディグループの最先端を走る、テクノロジー博覧会のような存在なのでした。

次回はさらに貴重!本社デザインセンターを徹底紹介

さて次回は、ファクトリー訪問記もいよいよ後半へ。
カーボン工場よりもっともっと立ち入りの難しい『チェントロスティーレ=デザインセンター』に潜入します。

なんと、チーフデザイナー、フェリッポ・ペッリーニ氏の単独インタビューに成功しました。ランボルギーニ工場の環境対策など、新たな試みについてもリポートします。お楽しみに!