6年半ぶりにモデルチェンジした4代目『プリウス』
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6年半ぶりにモデルチェンジした4代目『プリウス』

「21世紀に間に合いました」。1997年に世界初の量産ハイブリッド乗用車として発売された、『初代プリウス』のキャッチコピーである。それから18年、優れた環境性能などの先進性によりハイブリッド車の普及は進み、日本をはじめ北米を中心に世界約80の国・地域で販売され、累計販売台数は350万台を超えている。そして、ハイブリッド車の代名詞的存在、『プリウス』のニューモデルがついにベールを脱いだ。

ついに大台を達成!? 燃費40km/Lの衝撃

『プリウス』のモデルチェンジは2009年5月の3代目発売以来、約6年半ぶりのことだ。4代目となる新型の『プリウス』の大きなトピックスは2つ。ひとつはハイブリッド技術の進化。そして、「Toyota New Global Architecture」(TNGA)の採用である。

燃費に関して、執筆時点でのトヨタからの公式発表は、「熱効率を40%以上に高めたエンジン、トランスアクスル、モーター、電池といった各ユニットを、よりコンパクトに、そして軽量化し、優れた低燃費を実現」という情報だけだ。

現行型の燃費はJC08モードで32.6km/L。初代から2代目の燃費性能の向上は約14%、2代目から3代目は約7%だったので、そこから新型は約10%の改善と推測すると、35.8km/Lとなる。しかし、トヨタには37.0km/Lのアクアがすでに存在する。そのことを考えれば、大台の40km/Lを狙ってくることは想像に難くなく、また、各メディアも大台の達成を推測している。ただ、40km/Lには3割以上の燃費性能向上が必要となる。もし実現することができたら、『プリウス』史上におけるエポックメイキングになることは間違いないだろう。

先代よりもワイド&ローでエモーショナルなデザイン

もうひとつのトピックスである「TNGA」とは、トヨタが全社を挙げて取り組む、クルマづくりの構造改革。パワートレーンユニットとプラットフォームを刷新し、一体的に新開発することにより、クルマの基本性能や商品力を飛躍的に向上させることを目指す。

これにより新型『プリウス』は、パワートレーンユニットの低重心・低配置化を実現。プリウスの象徴である空力を意識したトライアングルシルエットのデザインを継承しつつ、先進的でエモーショナルなデザインが生まれた。具体的には、全長4540×全幅1760×全高1470mm。これは、3代目よりも全長が60mm長く、横幅が15mm広く、車高が20mm低くなっている。ひと言でいえば、3代目よりもワイド&ローな印象だ。
「TNGA」による車づくりは、ボディ剛性強化にも貢献。これに先ほどのパワートレーンユニットの低重心・低配置化が加わることで、操縦安定性や乗り心地も向上している。スタイリッシュな外観、走行性能、そして燃費と、新型『プリウス』はすべてが良くなったというわけだ。

最先端の先進安全機能「Toyota Safety Sense P」

もうひとつ特徴を追加するなら、最先端の安全性能だろう。新型『プリウス』は、現時点では高級SUV『ランドクルーザー』にのみ搭載されている「Toyota Safety Sense P」を採用している。

「クルマだけではなく、歩行者も認識して停止するプリクラッシュセーフティーシステム」、「車線逸脱の危険を知らせるレーンディパーチャーアラート」、「ハイビームとロービームを自動できりかえるオートマティックハイビーム」、「車間距離を保ちながら前車に追従するレーザークルーズコントロール」という、4つの先進安全機能を組み合わせており、トヨタ最先端の衝突回避支援パッケージだ。
初代から続く正常進化を経て、燃費の良いハイブリッド車という枠を超え、1台の車として非常に完成度が高い車に仕上がっているであろう新型『プリウス』。年内発売が決定しているが、今回も納車までには時間がかかってしまうかもしれない。

Text by Tsukasa Sasabayashi