000.640x396
- スーパーカーブランド【ランボルギーニ】 -

ランボルギーニの聖地でその歴史に触れる

創立50周年を経てヘリテージも充実し、新型モデルのセールスも世界的に好調なランボルギーニ。その本社に潜入し、歴史的モデルの試乗から、工場&ミュージアム見学…ふだんは滅多に入れないデザインセンターまでランボルギーニのすべてを紹介します

西川淳のスーパーカー聖地巡礼、始動

カーマニアの間では知らないものはいない自動車ライター、西川淳が送る「スーパーカー聖地巡礼」の第1弾はランボルギーニ。
ランボルギーニ通の西川が、クルマが大好きという若手女優の里璃とともに、イタリアはサンタガータ・ボロニェーゼの本社を訪問し、その核心に迫ってきました。
ランボルギーニの歴史から、関係者以外立入厳禁のデザインセンターまで、editeur世代に送る懇親のレポートを複数回に渡ってご紹介していきます。

ランボルギーニ社の誕生

ボローニャ市を州都とするエミリア・ロマーニャ地方の特産物といえば、チーズや生ハム、ワインといった世界のグルメ垂涎の食材、もさることながら、自動車ファンなら真っ先にスーパーカーブランドの数々を挙げることでしょう。なんといっても、フェラーリやマセラティ、パガーニといった世界的な自動車ブランドがこのあたりに集結しているのですから。

エミリア・トマーニャ地方は肥沃な穀倉地帯で昔から酪農業が非常に盛ん。それゆえ、裕福な人々が多く、機械工業も早くから発展しました。美しいものと速いものを愛する国民的資質に、お金持ちと機械職人が揃っていたことが重なって、このあたりをスーパーカーの奇跡的な聖地にした、と言っていいでしょう。
なかでも、ランボルギーニはその典型です。創始者フエルッチョは裕福な家に育ち、幼少の頃から機械いじりが大好きでした。長じてトラクターを中心とする機械製作事業で財を成すと、彼は大好きなスポーツカーにのめりこんでいきます。

フエルッチョのガレーヂには、フェラーリやマセラティ、イソといったイタリアンスポーツカーたちが並んでいました。しかし、彼はある時、ふと不満を覚えます。自分が理想とするスポーツカーがイタリアにはないじゃないか、と。

彼の理想とするスポーツカーは、飛び切り速くて飛び切り豪華なGTカーでした。言ってみれば、ロールスロイスとフェラーリを足して二で割ったようなクルマ。50年代のフェラーリは速かったけれども洗練はされていませんでしたし、他のブランドも品質や快適性といった点でフエルッチョを満足させることはできなかったのです。

あるとき、フエルッチョは、愛車のとあるパーツがトラクターの部品と全く同じでありながら、何倍もの価格で売られていることを発見します。以来、詳しく調べてみれば、トラクタービジネスと“さほど”変わらないスポーツカービジネスが、その付加価値のため、利益率も相当に高そうだ、と確信するに至ったのです。

生来熱狂的なクルマ好きだったフエルッチョの、エンジニアリングの精神と経営者魂に火がつくまでそう長くはかかりませんでした。世の中に存在しないのなら、自分で造るしかない。自らの名を冠したスポーツカーメーカーを立ち上げることを決心した彼は、ボローニャ郊外のサンタガータ・ボロニェーゼという小さな村に、自動車用の工場を建設したのでした。

それが1963年のことだったのです。

52年後のサンタガータにて

サンタガータ・ボロニェーゼは、学問と美食で有名な街・ボローニャ市郊外にある、人口わずかに七千人と少しという本当に小さな村です。ランボルギーニ本社は村の中心部からほんの少し外れたあたりにありますが、村を目指せば必ずその建物を見つけることができるでしょう。

おそらく、創業当初の建築物を今に残すのみならず、それを未だ工場として活用しているメーカーは他にないかもしれません。今でこそ、正面玄関から入ればガラス張りの近代的なビルとミュージアムが迎えてくれ、向かって左の方を眺めればチェントロスティーレ(デザインセンター)の入ったウルトラモダンな建物が見えますが、右側の建物は古式ゆかしき三角屋根の平屋で、そこでは今なおランボルギーニ車のアッセンブリ(組み立て)ラインがあり、日々、色とりどりのスーパーカーが誕生しています。
「すっごい田舎なんですね〜。イメージとあまりに違うんで、ちょっとびっくりしました」、とは今回のランボルギーニ本社訪問に同行する女優、里璃さんの正直な感想です。

そりゃそうでしょう、何といってもボローニャからサンタガータまで、見渡すかぎりの畑のなかをクルマで走ってきたわけですから!

正門から入ると、いきなり最新モデルのアヴェンタドールLP700-4のクーペとロードスター、そしてウラカンLP610-4が出迎えてくれました。そう、今日はまず、このクルマたちに乗ってあたりをドライブするというプランなのです。

ランボルギーニを聖地サンタガータで試乗する。スーパーカーファンにとっては垂涎のプランではないでしょうか。里璃さん、めちゃくちゃラッキーですよ!
それではいよいよ試乗開始です。
まずは、アヴェンタドール・ロードスターに乗って出発!

ランボルギーニが放つ最新モデルたちの試乗体験レポートは次回公開予定です。お楽しみに!