大人のための最新自動車事情/高級SUV市場の開拓者『リンカーン ナビゲーター』大幅改良
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高級SUV市場の開拓者『リンカーン ナビゲーター』大幅改良

キャデラックと双璧を成すアメリカンラグジュアリーブランド「リンカーン」。そのブランド名は、創業者が尊敬して止まない第16代アメリカ合衆国大統領「エイブラハム・リンカーン」に由来する。『ナビゲーター』はそんなリンカーンブランドが展開する高級SUV車。90年代後半から始まったブームをいち早く見極めて、高級SUV市場の定着に一役買った「元祖」ともいえる1台だ。現在の『ナビゲーター』は3代目。デビューから7年の歳月が経つが、今回、エクステリアやインテリア、エンジンなども含めた大幅改良が加えられて発売が開始された。

一目で「リンカーン」だとわかるアイコンを採用

エクステリアが変更されたことで、印象も大きく変わった。フロントグリルには、最新のリンカーンモデルの象徴である“Split Wing Grille(スプリット・ウイング・グリル)”を採用。中央に鎮座したリンカーンのシンボルを中心にして左右対称にグリルが配置されている。

エンジンフードのデザインは「パワードーム・フード」に変更、ホイールはスポーティーな20インチのダークフィニッシュアルミを採用することで、車全体の存在感はワンランク上がった印象さえ受ける。以前よりも更にリンカーンらしさを感じさせながら、力強いスタイリングを実現したといっていいだろう。

高級感があり快適に過ごせるインテリア

インテリアでは、伝統のシンメトリカルの美しいデザインとレイアウトで統一されている。外見の力強さから一転、上質なプレミアムレザーや各部に配置されたウォールナット・ウッドパネルにより、高級な雰囲気が漂う。
また、新たにリンカーンスターを模ったプロジェクションランプをドアミラーに内蔵。夜間など暗い場所で床面にリンカーンスターが映し出され、アプローチランプとして足元を照らすあたりも、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出す。

装備面でも、車内の装備や情報を一元化しタッチパネルで操作できる「MyLincoln Touch(TM)(マイ・リンカーン・タッチ)」を採用することで、利便性が向上。また、遮音膜をラミネートしたガラスを採用し、カーペット、床板、天井、断熱ドアなどの素材も改良するなどクラス最高レベルの静粛性を実現した。室内が静かなので、サヴウーハーを含む14スピーカー・プレミアムサウンドシステムで臨場感のあるサウンドを楽しむこともできそうだ。

ダウンサイジングしながらパワーアップした新型エンジン

肝心の動力性能はどう変わったのだろうか。搭載されるエンジンは、従来のV8 5.4Lエンジンから大幅なダウンサイジングが成された「V6 3.5L EcoBoost(TM)」。ツインターボチャージャーと直噴(気筒内直接燃料噴射)、Ti-VCT(吸排気独立可変バルブタイミング機構)を組み合わせることで、ダウンサインズながら、最高出力、最大トルクともに従来モデルよりもアップ。最高出力:283kW[385ps]/5,250rpm、最大トルク624Nm[63.6kg-m]/2,750rpmと力強く、どの速度域からでも快適な加速を味わうことができる。
エンジンの性能を最大限引き出す走行性能では、車両情報を1000分の2秒毎にモニターし、サスペンションの設定を最適化する「可変コントロールダンピング・サスペンション」を新たに搭載。また、路面や走行状況に応じて「ノーマル」、「スポーツ」、「コンフォート」の3つのモードから、サスペンションのセッティングやパワーステアリングのアシスト量を選択することが可能となった。

最新テクノロジーを搭載して安全装備も充実

駆動システムは、従来モデル同様、路面状況に応じて駆動方式を変化させる「コントロールトラック4WDシステム」を採用。加えて、滑りやすい急勾配を低速で下る時のコントロール性を向上させた「ヒルディセントコントロール」も追加された。

安全面では、オーバースピードによる旋回中のコースアウトを未然に防ぐカーブコントロールを新たに装備。他にも、センサーが他車を検知すると、ドライバーに警告し、車線変更時や後退発進時等の安全性を高めシステムも搭載した。
エクステリアも走行性能も新世代リンカーンへと進化した『ナビゲーター』。高級SUVを牽引してきた1台の最新の実力は、ひとつのベンチマークになりそうだ。

Text by Tsukasa Sasabayashi